初めてタイで仏教祭事を見たときに驚いたことがある。それは、タイ人の真剣な表情だ。
タイの人たちは、特に北タイの人たちは、いつもにこやかで、穏やかな表情をしていることが多い。大概のことは、「マイペンライ」で済ませてしまい、何時も「サバーイでサヌック」を地でいっているように感じられる。
それが仏事になると、ガラリと変わる。眼差しは真剣になり、姿勢さえもシャンとして見える。
初めて接した仏事は、灯籠流しのときだった。薄暗い川辺で、ロウソクの灯に照らされたタイ人の顔は、美しいと思ったものだ。
写真は、ワットプラケオの三宝節にて。ろうそくと線香と花を手にした、参拝者の女性。
チェンラーイ、2019年。