2021年2月10日水曜日

プッのつもりがピュッとなった

少々ばっちい話になります。

1990年頃だったろうか、バンコクからチェンマイに向かう機中、隣席の欧米人と少し話をした。彼もタイのリピーターで、話題は食べ物のことに。

「食事は美味しいんだけど、下痢することが多くてね。君はどう?」

と聞かれたので、

「私はほとんどないですよ。全くということはないけど、日本にいる時と同じくらいかな」

「一週間にどれくらい?」更に追求された。

「一種間くらいなら全然ないですね」

「それは素晴らしい!」信じられない、という表情で僕を見てくる。ちょっと誇らしく感じて、無意識のうちに、少し胸を張っていたかもしれない。

その時は二週間ほどの滞在だったろうか。旅の最後に贅沢をしようと、チェンマイの食堂でトムヤムクンを食べた。北タイでは、普通は川エビを使うのが、その店のトムヤムには海エビが入っていた。ちょっと臭い。古いエビかもしれないと思いながらも、気にせずに食べてしまった。

その晩から、来た! もうトイレとベッドの往復だ。それでも移動しなければいけない。ゆるい腹を抱えて、バンコクへ移動、駅前のステーションホテルに転がり込んだ。

チェックイン時、馴染みのフロントが、

「どうした?」

「下痢がひどくて」

「熱いお茶を飲みな。水分を取らないとダメだよ」

部屋に入ると、すぐにポットに入った烏龍茶が届いた。持って来てくれたのは、客に”色々なサービス”をしてくれる若い女性だ。当時、バンコクの旅社には、その手の女性が住み着いている事が多かった。

ポットのお茶を飲んで休んでいると、少しずつ腹が落ち着いてきた。食欲も出て来て、腸がグルグルと活動を始めたのが感じられる。そして、放屁したくなってきた。ガスを出せば、更に気分が良くなりそうだ。ちょっとお腹に力を入れて、プッと出すつもりが・・・「ピュッ」情けないことに、”実”が出てしまった。

幸いシーツを汚すことはなかったけれど、パンツを一枚捨てる羽目に。

シャワーを浴びながら思い出したのは、飛行機で隣に座った欧米人のことだ。ちょっとばかしのことで、誇らしく感じた罰だろうか。